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ドロ舟に乗った「たぬきオヤジ」の 3DソフトBlender チャレンジ記

コエロフィシス

【コエロフィシス】

集団で狩をする細い恐竜

 三畳紀後期からジュラ紀に生息した初期の肉食恐竜です。アメリカメキシコ州で見つかった集団化石から、大人から子供まで群れを作って生活していたことがうかがえます。全体が細長い体型で、骨の作りから軽量ですばしっこく、集団で狩をしたとも考えられています。

円錐形のノコギリ状で死肉をあさる

 肉食恐竜の多くがそうであるように、コエロフィシスも腐肉食であったと考えられています。ウィキペディアによると、2種類の異なる形態のコエロフィシスが発見されていて、一方は比較的華奢で、もう一方は頑丈な形態であったことから、この特徴はコエロフィシス属の異なる種と考えられていましたが、現在は性別の違いではないかという意見が有力になっている。当然、このことは他の恐竜についても同様で、別の種と考えられていたものが再分類なされるということは、大変な作業とは思いますが、避けてはとおれない重要なことです。
 人間のオス的には、つい、オスが頑丈な方と考えがちですが、動物の中にはメスが体格で勝ることはよくあます。あるテレビ番組で深海に住むアンコウの生態を紹介していました。暗い深海に棲む彼らはメスが産卵のために体を大きくし、オスの体は人の小指ほどのサイズです。オスは発達した嗅覚でメスを探し、出逢ったらメスの体に喰らい付きます。そのまま生植の機会を待ち、やがてはそのままメスの体内に取り込まれてしまう、というような内容でした。ちょっとしたホラーSFのような生態ですね。
 絶滅した恐竜は化石資料や現在の近い種(存在すればですが)から推測することしかできません。古生物学の真実を確認する方法は無いに等しく、常に新しい発見を求めてひたすら研究を続けるしかない地道な作業の繰り返しなのでしょうね。

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コエロフィシス、三畳紀後期〜ジュラ紀初期、体長3m、体重は30kg。